Un homme et une femme (1966)  男と女 a man and a woman

Directed by Claude Lelouch


 さて今回御紹介する映画はクロードルルーシュ監督1966年の作品「男と女」です。

音楽はフランシスレイ。この映画によってクロードルルーシュはもとより、 フランシスレイも名実共に大成功します。

この映画の音楽はまず聴いた事のない方はいらっしゃらないのではないでしょうか。

『ダバダバダ、ダバダバダ〜』が何とも強烈で、耳に残って離れません。

 物語ですが、主人公はもちろん男と女。パリで一人暮らしをしている女性アンヌ。

彼女はスタントマンの夫を不慮の事故で失い失意の日々を・・・。

そしてもう一人、プロのレーサーのジャンルイ。彼も妻に自殺をされ、悲しみにくれていました。

そんな二人はそれぞれの子供を同じドービルの寄宿学校に預けているのですが、 ある日曜日、

ひょんな事からドービルからパリへ一緒に帰る事になります。 そこから物語は進んでいきます。

 ところでこの映画、クロードルルーシュ監督は撮影前に音楽ができるように フランシスレイに頼んでいたそうです。

音楽が先にありきで、映像を撮っていく 手法をとっています。

そのせいでしょうか、微妙に合っていないように感じるとこもあったりするのですが、

実はそのバランスがとても絶妙な感じがしました。

それぞれがしっかり主張がありながら合わせ過ぎず、当たり前すぎず、とてもフックになっています。

何はともあれ男と女。結局振り回すのは女の方。男はシンプルに追い掛けます。

今だにその感じは変わり無いのではないでしょうか。

ってか女が強くて、今だったら『女と男』ってタイトルになりそうでしょうか。

何はともあれ、ダバダバダ。この歌を歌っているのも男と女ですが、 その女性中心感がとっても音でも出てて、

意図的なのでしょうか分かりませんが、 1オクターブ下で歌っている男の声はふらふら落ち着き無く、

歌い忘れちゃってる箇所もあったりするように思うのですが、そのアバウトさがまたとっても魅力的。

劇中の歌は、ピエール・バルー(作詞も担当)とニコール・クロアジール。

半音ずつ下がって行って、また上がったり、そして下がったりしながらまた戻って来るコード感も何ともあっぱれ。

カッコよすぎます。それだけでも男と女って表現されていたりして。

そしてそのなんとも言えないフランス独特の能書き的な感じに心地よいオルガンもとっても良くあってます。

オルガンとピアノの掛け合いも男と女って感じに聴こえたりして。

当時は結構シリアスでセンセーショナルな設定だった事と思いますが、今見ると結構コミカルに見れて

でも十分エンターテイメントな映画と思います。

映像もホントにきれいで、増々フランスに帰りたくなりました。

 ところで、この映画白黒の部分とカラーの部分が交互に混じり混じり出てくるのですが、

何か深い意図があるのかといろいろ詮索してみたところ、当時ホント無名でお金のなかった監督達は、

カラーのフィルムが買えなかったそうです。それもとてもいい味に なってますけどね。

あなたも是非この映画を聴いてみてはいかがでしょうか。

 そうそう、現在日本でフレンチポップと言えばこの人、岩崎良美さんを忘れてはいけません。

良美さんに「モノクローム」という楽曲を提供させて頂いてから、何かとちょこちょこ御一緒させて頂く機会がありましたが、

実は、「男と女」一緒にライブで歌わせていただきまして、歌ってみなけりゃ気づかない事がまたあったりして。

ダバダバ言ってるだけかと思い込んでおりましたが、全部微妙に歌詞が違う。

かなり焦ったヒロシでした。ま、そんな感じがまた映画っぽいです。

ぴ。