Cabaret (1972)  キャバレー

Directed by Bob Fosse

 さて今回御紹介する映画は1972年公開アメリカの作品キャバレーです。

先週に引き続きミュージカルつながりで選んでみました。

監督はミュージカルの振付家として有名なボブフォッシー

主演はライザミネリ、そしてマイケルヨークです。

 1930年代のベルリンの街にあるキットカットクラブというキャバレーを舞台に

繰り広げられるミュージカルドラマです。

音楽はジョン・カンダー、歌詞フレッド・エッブ。

 ライザミネリ演じるサリーはキットカットクラブで一番の人気歌手で世界的大スターに

なることを夢見て夜な夜なショーに登場します。

そんなサリーが住んでいるアパートに、偶然部屋を探しに来た留学生マイケルヨーク演じるブライアン。

彼はサリーの隣の部屋に住み、英会話を教えながら暮らし始めます。

ちょっと変わった二人の関係は友達以上恋人未満の微妙な関係を続ける事になります。

そこへ大金持ちのマクシミリアン男爵が登場し、これまた微妙な3角関係に。

キャバレーのショーと共に、時代はまた渾沌としたナチスの台頭し影を落としていきます。

なぜだか御紹介する映画はこの辺の時代物が多いのはなぜでしょ。

ま、とにかく楽しめるのは全編に渡りキャバレーで繰り広げられるショーの素晴らしさ。

そしてなんと言ってもライザミネリの歌でしょう。(ジュディーガーランドの娘です)

そんなショーが繰り広げられていく背景で、先にも述べたように、街には暗い影が。

最初はただ華やかで、楽しいショーなのですが、 物語が進んでいくと共に、

ショー自体は一貫して楽しく華やかに描かれているのにインサートされる、時代の移り変わり、ナチスの影、

その時代に背を向けるように明るく楽しく生きようとする主人公達。

キャバレーで繰り広げられるショーがどんどん物悲しく聞こえてくるように思えます。

ストーリーが進むと共に聞こえ方が変わってくる音楽が聞きどころと思います。

そんな楽しい音楽が使われ方次第で恐ろしい変ぼうを遂げる恐ろしいシーンが実は登場するのです。

サリーとブライアン、マクシミリアン男爵の3人がふと訪れたビアガーデン。

そこである青年が明るく朗らかに歌い出すのは「Tomorrow belongs to me」。

( 明日は我のもの)という意味のその歌を歌い出した青年。

爽やかに青年が歌い出す青年の顔のアップからだんだんカメラはひいていき、

その青年が着ているのはナチス軍の制服。そしてその歌はそこにいる人たちと大合唱へとなっていきます。

音楽は本来、人の心を鼓舞するものですが、実は使われ方次第では悪い方向へも鼓舞するというとても悲劇的で、

胸の痛む恐ろしいシーンです。

僕も音楽の一作り手として、この事は何処かで踏まえておかなければいけない事と思いました。

そこから物語もダークな部分へと突入していきますが、そんな全てをすっ飛ばしてしまうのが

サリー、ライザミネリが最後に歌う「Cabaret」。

最後のライザミネリのこの歌のパフォーマンスが全てを覆してくれます。

それまでのヘヴィーな空気を一気にすっ飛ばしてしまうライザミネリのパフォーマンス、歌に脱帽。

あーやっぱ音楽はいいよね。こうでなくっちゃね。

ってことで、ライザミネリの「Cabaret」をおかけしました。

是非是非あなたもこの映画を聴いてみてはいかがでしょか。