Girasoli, I (1970) ひまわり

Directed by Vittorio De Sica

 

 さて今回御紹介する映画はソフィアローレン主演のイタリア映画、ひまわり。

音楽はヘンリーマンシーニ

「ティファニーで朝食を」や、「ピンクパンサー」のテーマ曲等、テレビ、映画多数手掛けてます。

メインテーマがあまりにも有名ですが、 オープニングの一面のひまわり畑のシーンからこの曲が流れ、

随所随所エンディングにいたるまでこのメインテーマがちりばめられています。

この曲が最初のシーンではこれから始まる物語に影を落としているのは明確です。

ひまわりが青空、太陽に向かって咲き誇るその姿に、その悲し気なメロディーのコントラストが 印象的です。

 物語はソフィアローレん演じるジョバンナとマルチェロ・マストロヤンニ演じるアントニオが

イタリアはミラノで恋に落ち結婚するのですが、戦争が二人を引き裂きます。

アントニオはロシア戦線へと送り込まれてしまいます。

戦後、行方が分からなくなったアントニオを追い求め、ジョバンナはロシアへ行くのですが、

そこで彼女が見たものは・・・。

 さてさて音楽ですが、物語が進んでいくのとリンクしてテーマ曲の聴こえ方は増々深みを帯びていくのね。

二人の悲しい結末を表していると言うよりも、もっと内面的な感情を描いている様に物語が進むにつれ聴こえて来ます。

気丈に振る舞おうとする主人公のソフィアローレンの表向きな 強い言葉の裏に、

心奥深くの悲しみ、感情が音に託されているように思います。

 ジョバンナがロシアを訪れた時に現地の人が案内してくれたのは一面のひまわり畑。

その下に眠っているのはロシア人捕虜やイタリア兵達、そして現地の戦争犠牲者達。

アントニオとジョバンナの間に生まれ、死んだはずの感情。ひまわり畑の下に埋められてしまった愛なのでしょうか。

最後のクライマックスで流れるこのテーマ曲が深みを帯びるのは、太陽へ向かうひまわりの地上の部分、

気丈に必死に答えを見い出そうとするジョバンナの強気な姿、

二人のどうしようもない、そうせざるを得ない一番良い形、そしてその二人の気持ちの裏腹な深い愛情、悲しみ、

ひまわりの下に埋められたモノが音楽に託されているからでしょうか。

僕はこの曲をひまわりのレクイエム(鎮魂歌)と思いました。

ひまわりの下に眠る多くの人たち、そして彼等の魂。そしてその戦争によって引き裂かれた二人の愛への

レクイエムなのでしょう。凄い!マンシーニ万歳!